
Instagramには大きく3種類のアカウントがあり、用途に応じた使い分けが可能です。
企業でInstagramアカウントを運用する場合、アカウント作成時に自動で設定される「個人アカウント」ではなく、「ビジネスアカウント」に切り替えて運用した方が、マーケティング上のメリットが大きいです。
この記事では、Instagramのビジネスアカウントの特徴やメリット、切り替え方法についてご紹介します。
新たに企業アカウントを運用しようとお考えの方や、すでに個人アカウントで運用中の担当者の方は、ぜひ参考にしてください。
個人アカウントとの違い
Instagramでは、大きく3種類のアカウントが存在します。
■Instagramアカウントの種類
- 個人アカウント:デフォルトで設定される一般的な種類のアカウント
- クリエイターアカウント:クリエイター向けに特化した種類のアカウント
- ビジネスアカウント:企業やビジネス向けに特化した種類のアカウント
個人アカウントは、アカウント作成すると自動的に設定されるタイプのアカウントで、日々の出来事を仲間にシェアしたり、他のアカウントの閲覧したりするのに適しています。
これでも基本的な機能は使えるのですが、企業がInstagramをマーケティングに活用したい場合は、「ビジネスアカウント」に設定することをおすすめします。
フィードやストーリーズへの投稿機能はもちろんのこと、個人アカウントにはない「データ分析」「広告配信」「自社ECサイトと連携できるショッピング機能」などといった、ビジネスに特化した機能を利用できます。
ビジネスアカウントに設定して企業アカウントを運用することで、Instagramを通じた認知拡大や自社ECサイトへの集客、売上向上につなげやすくなります。
ビジネスアカウントの特徴と役割
ビジネスアカウントは、企業に限らずすべてのInstagramユーザーが利用できます。
そのため、Instagramでフォロワーと深い関係を構築したいと考えているインフルエンサーや、どのような人が自分のアカウントにアクセスしているのかを知りたい一般ユーザーなど、幅広い人がビジネスアカウントを利用しています。
個人アカウントとビジネスアカウントの違い
ビジネスアカウントは、個人アカウントと比べて何が違うのでしょうか?
ビジネスアカウントの特徴的な機能をご紹介しながら、個人アカウントとの違いを説明します。
ビジネスアカウントでは、主に以下の機能が利用可能です。
■ビジネスアカウントの主な機能
- インサイト機能(フォロワーの属性や投稿の効果を分析)
- 広告出稿機能(Instagramで広告を配信できる)
- 連絡手段の拡充(電話番号・メールアドレス・住所をプロフィールに表示)
- ショッピング機能(投稿やストーリーズからECサイトへ誘導できる)
フォロワーの動向を分析できる「インサイト」機能
ビジネスアカウントでは、フォロワーの属性や投稿に対する反応など、様々な項目を分析できる「インサイト」機能を利用できます。
投稿のリーチ数、インプレッション数、フォロワーの年齢層や性別、地域など詳細に分析可能です。
このデータをもとに、どのような投稿が支持されているかを判断し、投稿内容の改善や方向性の検討に役立てましょう。
他にも、フォロワーがInstagramを利用している時間帯を分析し、より見られやすいタイミングで投稿するなど、様々な活用方法があります。
インサイトを使うことで、ターゲットに対してアカウントや投稿がリーチできているかをチェックでき、より効果的なアカウント運用が可能となります。
広告出稿が可能になる「広告ツール」機能
Instagramの「広告ツール」から、広告機能を利用できるようになります。
広告は、ストーリーズ広告、フィード広告、リール広告などの種類があり、自由に選択可能です。
そのため、投稿の「いいね!」やフォロワー増加、自社サイトへの誘導など、目的に応じて最適な広告の手段を選ぶことができます。
また、広告ツールにはA/Bテスト機能があり、2件の投稿を同時にPRし、どちらの広告効果が高かったかを分析できます。
最も効果的な広告手法を検証することは、Instagramマーケティングにおいて非常に有用です。
フォロワーとのコミュニケーションを促進する機能
ビジネスアカウントでは、フォロワーとのコミュニケーションを促進する機能もあります。
■コミュニケーションに関わる主な機能
- プロフィールでの追加情報(電話番号・メールアドレス・住所)を表示できる
- DMでの「よくある質問」機能
プロフィールに企業の住所を記載することで、企業アカウントの信頼性を高められます。
また、フォロワーが企業に問い合わせたい場合、アカウントのプロフィールに電話番号やメールアドレスが記載されていると非常にスムーズです。
DM(ダイレクトメッセージ)を開放すれば、フォロワーからの問い合わせに直接対応することも可能です。
顧客の質問に対して素早く対応できるため、より深い関係を築くことができます。
問い合わせが多い場合は「よくある質問」機能を
DMには「よくある質問」という機能も搭載されています。
あらかじめ予想される質問とそれに対する回答を設定しておくと、自動的に返信してくれる機能です。
ユーザーと直接DMする必要がないため、顧客対応業務を省力化しつつ、顧客との関係性を強化できます。
自社ECサイトへ誘導できる「ショッピング」機能
ビジネスアカウントの「ショッピング」機能では、投稿やストーリーズに商品タグを設定し、商品の販売ページへ誘導することが可能です。
InstagramをECサイトへの入口にできるため、小売事業などを展開する企業にとっては、ぜひ活用したい機能です。
併せてストーリーズやリールで商品紹介動画を作成すれば、商品の使い方や使用感をリアルに伝えることができ、購買意欲を高めることができます。
ビジネスアカウント作成・切り替え方法
ここからは、ビジネスアカウントの作成方法をご紹介します。
Instagramでは、いきなりビジネスアカウントを作成することはできないため、通常のアカウント作成を行い、ビジネスアカウントへ切り替えるという方法を採ります。
■ビジネスアカウント作成手順
- Instagramアカウントを作成する。
- 作成したInstagramアカウントをビジネスアカウントへ切り替える。
ビジネスアカウントへ切り替える方法
個人アカウントからビジネスアカウントへの切り替えは簡単にできます。
■ビジネスアカウントへの切り替え手順
- Instagramアプリのプロフィール画面へ移動する。
- 画面右上の「≡」をタップする。
- 「アカウントの種類とツール」を選択する。
- 「プロアカウントに切り替える」を選択する。
- 「商品・サービス」と「ビジネス」を選択する。
- 必要な情報を入力して、ビジネスアカウントへ切り替える。
Instagramのアプリを開き、プロフィールページへ移動しましょう。
画面右上の「≡」から「アカウントの種類とツール」を選びます。
「プロアカウントに切り替える」と「商品・サービス」をそれぞれ選択します。
「ビジネス」を選び、必要な情報を全て入力すれば、ビジネスアカウントへの切り替えが完了します。
Facebookとの連携の重要性
Facebookに自社のアカウントやページを持っている場合、Instagramの企業アカウントと連携させましょう。
実は、InstagramとFacebookを連携すると、アカウント運用において大きなメリットが存在します。
■InstagramとFacebookが連携するメリット
- InstagramとFacebookへ同時に投稿できる
- Meta広告マネージャから広告を配信できる
- Meta Business Suiteを使って一括管理できる
自社のFacebookアカウントやページがある場合、Instagramと連携することによって、InstagramとFacebookの両方でコンテンツを同時に投稿できるようになり、アカウント運用を効率化できます。
また、Meta広告マネージャと呼ばれる広告管理ツールから、InstagramやFacebookに向けて出稿する広告を一括管理できます。
同様に、Meta Business Suiteと呼ばれるメディア横断型の管理ツールを利用して、InstagramとFacebookの運用を一括して管理できます。
Facebookアカウントやページを持っている方は、ぜひInstagramビジネスアカウントと連携しましょう。
Instagramで企業アカウントを運用するなら、ビジネスアカウントを活用しよう
Instagramのアカウントをビジネスアカウントに設定することは、企業が効果的にSNSマーケティングを行うために欠かせません。
インサイト機能によるデータ分析、広告配信、ショッピング機能など、ビジネスに特化した機能を活用することで、企業・商品の認知度向上や売上拡大につなげることができます。
また、Facebookとの連携を行えば、InstagramとFacebookの両方で、運用の効率化や広告の最適化が可能になります。
Instagramで企業アカウントを作成しようと考えている方、すでにInstagramで企業アカウントを運用されている方は、ぜひビジネスアカウントへ切り替え、効果的・効率的なアカウント運用を目指しましょう。